「アルフィミィ、覚えていたのだから、その話はするな!」
「えーっ!聞きたいわよねぇ、キョウスケ?」
「…だが、凄く嫌がってるぞ、アクセル…」
珍しく動揺しているアクセルを見て、キョウスケは怪訝な顔をする。対してエクセレンは興味津々の表情だ。元の世界に戻った後、ATXチームと会う機会があり、異世界での出来事をアルフィミィが語りだしてしまった。
「嫌だって言っても、お話ししますのよ?その時アクセルったら、私をWシリーズの調整槽に無理やり押し込んで…」
「わお!こんな小さな子に手出しするなんて、アクセルって実は…」
「…流石だ、隊長」
何かを納得しているラミアに、アクセルは鋭い目線をやる。
「…ラミア、忘れていいぞ。いやむしろ忘れろ。これは命令だ」
「組織が無いから命令は受けられん」
つっけんどんにラミアが返事をする。そしてまたエクセレンと一緒にアルフィミィの話に耳を傾けだした。
「お前、おれを隊長と呼んでおいて…」
やっぱりこいつとアシェンは姉妹機だ、ロクなもんじゃない、と、怒りを内に封じ込めつつ、止めにかかろうとしたが。
「んで?それでそれで?」
「それで、開閉ボタンと間違って私のココを…」
悪ノリし始めたエクセレンとアルフィミィを止められないと悟り、大きく溜息を吐いてアクセルは腰に手を当てた。
「すまんな。こうなると止められなくてな」
キョウスケがアクセルに近づく。こうして会話するのは初めてなのに、内容があまりにも情けないことにアクセルは虚しい気分になった。
「…ま、悪いことはあまりなかったがな。…主におれの言動がおかしかったぐらいだ、これがな」
「…いや、今でも充分おかしい…というか」
キョウスケが何かを探るような物言いをする。
「何だ?まだどこかおかしいか?」
「いや、柔らかくなった…と思ってな」
キョウスケの言葉にアクセルは目を丸くする。異世界で、記憶喪失の状態で経験したことが、自らの糧になったということだ。異世界での仲間達に、心の中でアクセルは感謝した。
「フッ…否定はしないさ」
アクセルの顔には、記憶を失う前にも、失っていた最中にも見せたことが無かった、さっぱりした笑顔が浮かんでいた。
こんなシーンがあったらなーっていう妄想です。
OG3(仮)が出て、こういうシーン無くても怒らないでね!
アクセルは敢えてAの覚セルで書きました。アホ時の性格と口調がちょっと残った感じで、二人称が貴様じゃないの。
ムゲフロEXのEDは、二人称貴様でしたけど…。
キョウスケと共闘希望。一緒にアインスケを倒すという燃え展開があったらいいなぁ。